享保20年(1735年),因幡藩の城代家老・荒木源義は、幕府から遣わされた剣術指南役・松宮十三を疑う。不審な動きを示す松宮を監視し、情報を収集するよう用人の舟瀬太悟に命じる。舟瀬は任務を受け、松宮の正体を暴こうと奔走するが、松宮は舟瀬の前に立ちはだかる。豪快な剣技を披露する松宮に舟瀬は己の剣術の未熟さを痛感し、松宮に師事することを決意する。しかし、松宮の計略が明らかになり、舟瀬は困惑する。果たして舟瀬は松宮の真意を見抜くことができるのか。流麗な剣戟によって描かれる因幡藩の陰謀と松宮の正体とは…。平和な時代においても、人々を裏切る者は存在し得るのか…。再び映画製作に復帰した三上康雄監督が贈る本格時代劇、「蠢動」。