大人たちのそんな行動に、たかしの疑問は迷宮に入り込むのだった。今時の少年の現在を軸に、大人たちの少年少女時代が絡み、それぞれの思いが浮かび上がってくる。小学4年生のたかしは、父親が女子高生とカラオケボックスに立てこもり、母親がその篭城を撃破したことに衝撃を受ける。いとこの夏子はヘアヌードになってしまい、大人たちの行動に疑問を抱く。彼らの行動の裏に隠された思いや過去、そして現在の自分の立場について、たかしは混乱する。そして、少年の視点から大人の世界を垣間見ることで、それぞれの思いや葛藤が浮かび上がってくる。本作は、家族のあり方や大人と子供の関係性をテーマに、笑いと涙で描かれる青春ドラマである。