登山ガイドの立花柚月は母を亡くし、川崎の実家に独り残された父を気遣いますが、父はよけいなお世話とばかり取り合いません。しかし、そんな父が突然家を引き払い、柚月が暮らす北安曇村に移住。柚月に内緒で始めた珈琲専門店を父が訪ねることで、父との絆が徐々に深まっていきます。しかし、その一方で、父は客として通い始めた美しい村長との関係に柚月を振り回すことになり、柚月の気持ちを逆なでしていきます。父の振る舞いに翻弄されながらも、柚月は自身の将来を見つめ直し、登山ガイドとしての夢を叶えるために奮闘します。また、柚月を支える二人の新たなパートナーが登場します。一人は、よそ者の柚月と村をつなぐ地元役場の女性職員。もう一人は、大学時代の恋人であり、カメラマンになると言い出した彼との再会です。柚月と彼の間には、過去の誤解や葛藤がありますが、再び一緒になることができるのでしょうか。青春や家族、人生の岐路を描いた感動的な物語です。